2009年01月10日

全般下落。

米国株相場レポート

1月9日

森   崇

全般下落。


(背景)
1.12月雇用統計で、08年12月の失業率は7.2%と、15年ぶりの高水準となった他、2008年通年の雇用減少幅が第2次世界大戦後で最大だったことが明らかになり、リセッション深刻化懸念が強まった。

2.主要企業に悪材料が複数出た。
@ベスト・バイ(BBY)
米家電量販店最大手のベスト・バイは9日、12月の既存店売上高(開店14ヶ月以上)が前年同月比6.5%減少、総売上高は75億ドルに増えたと発表。年末商戦で値下げを実施したが減少に歯止めがかからなかった。8日にはディスカウント店大手のウォルマート・ストアーズ、衣料品小売り大手ギャップ、百貨店のメーシーズが利益見通しを下方修正している。

ACVSケアマーク(CVS)
ドラッグ・チェーン大手が業績への警告。2009年通期ベース1株あたり利益が2.53−2.61ドルになると言う。予想EPSは2.69ドルだった。多くの薬局管理計画契約の更新が、低価格で交渉されていると言う。

Bコーチ(COH)
高級革製品小売りのコーチが8日引け後に2008年10−12月(第2四半期)暫定決算を発表したが、同社の従来見通しとアナリスト予想のいずれも下回った。

CKBホーム(KBH)
米住宅建設4位のKBホームが9日発表した2008年9−11月(第4四半期)の売上高は前年同期比56%減の9億1900万ドル、1株当たり損失額は3.96ドルと、予想(1.06ドル損失)より大きな落ち込みだった。ジェフリー・メッツガーCEOは、09年の住宅市場と全般的な経済情勢は困難な状況が続き、悪化する可能性すらあると発言。

Dレナー(LEN)
建設会社大手に悪材料。同社のジョイベンが、ねずみ講まがいの取引に手を染めているとの嫌疑がかけられていた。

Eシェブロン(CVX)
米2位の石油会社シェブロンは8日引け後、2008年10−12月(第4四半期)の経費が、通常予想される2億5000万−3億ドルの水準をはるかに上回ったとの見方を示した。また、同期の原油と天然ガスの生産も減少したもよう。

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(米国株相場にとっての強材料)
1.ドイツ政府はゼネラル・モーターズ傘下のオペルに対し、最大18億ユーロ(約2210億円)の支援を条件付きで約束。

2.昨年9月に破たんしたリーマン・ブラザーズは、33億ドル(約3000億円)規模のマーチャントバンク・ファンドを同ファンドの運営を手掛けている経営陣とルクセンブルクの投資会社レイネット・インベストメンツに売却する方向で話を進めている。


(米国株相場にとっての弱材料)

1.2008年12月の雇用統計が発表になった。

  (内訳)
★12月非農業部門雇用者数…前月比52万4000人減少(予想は52万5000人減)
★11月非農業部門雇用者数…前月比58万4000人減(速報値の53万3000人減から下方修正された)
★08年通年非農業部門雇用者数…258万9000人減少し、第2次世界大戦後で最悪となった。
★12月の失業率…7.2%(前月6.8%)と、予想(7%)を上回り、15年ぶりの高水準に上昇した。
★非農業部門雇用者数は12ヶ月連続で減少(07年は110万人の雇用が創出された)
★週平均労働時間…33.3時間と、1964年の雇用統計開始以来で最低を記録。前月は33.5時間だった。
★製造業部門の週平均労働時間…39.9時間と、前月の40.3時間から減少。
★超過勤務…3時間(前月3.3時間)。
★週平均賃金…2ドル減少し、611.39ドル。
★平均時給…前月比5セント(0.3%)増加し18.36ドルとなった。

  (部門別動向)
★製造業部門は14万9000人減(前月は10万4000人減)、自動車製造・部品部門は2万1400人減少。建設部門は10万1000人減少、金融機関は1万4000人の減少。広義のサービス業は27万3000人減。小売りは6万6600人減少した。政府機関では雇用が7000人拡大した。

2.11月の卸売在庫は前月比0.6%減少(前月は1.2%減)と、予想(0.7%減)より落ち込みは少なかったが、3ヶ月連続のマイナスを記録。また、11月の卸売売上高は前月比7.1%減と、1992年の統計開始以来で最大の落ち込みを記録した。

3.フォックスピット・ケルトン・コクラン・キャロニア・ウォーラーのアナリスト、デービッド・トローン氏は9日付のレポートで、シティグループの10−12月(第4四半期)の業績予想を下方修正した。信用関連の取引に絡み、相当規模の損失を計上する為。損失予想を1株当たり1.56ドルと、従来の同97セントから拡大。09年通期については同31セントの赤字、10年通期は同1.25ドルの黒字と、それぞれ予想を据え置いた。

4.ベスト・バイ(BBY)
米家電量販店最大手のベスト・バイは9日、12月の既存店売上高(開店14ヶ月以上)が前年同月比6.5%減少、総売上高は75億ドルに増えたと発表。年末商戦で値下げを実施したが減少に歯止めがかからなかった。
8日にはディスカウント店大手のウォルマート・ストアーズ、衣料品小売り大手ギャップ、百貨店のメーシーズが利益見通しを下方修正している。

5.リッチモンド連銀のラッカー総裁は9日、以下の通り発言。

  (発言要旨) 
★FRBが融資や債券購入プログラムの財源にそのバランスシートを使用する戦略はリスクでいっぱいだ。過去には中央銀行が財政面の支援からバランスシートの使用を強いられ、不安定な金融状況を招いた例が山ほどある。金融政策と財政政策の混同はリスクでいっぱいだ。
★信用市場が完全には回復していないのに、インフレ再燃を回避するため金融政策による景気刺激を解除しなくてはならないときが来ることは十分にあり得る。
★経済成長については、住宅市場という足かせが近く弱まるだろう。2009年中に景気が勢いを取り戻すと予想することは妥当だ。

6.KBホーム(KBH)
米住宅建設4位のKBホームが9日発表した2008年9−11月(第4四半期)
の売上高は前年同期比56%減の9億1900万ドル、1株当たり損失額は3.96ドルと、予想(1.06ドル損失)より大きな落ち込みだった。ジェフリー・メッツガーCEOは、09年の住宅市場と全般的な経済情勢は困難な状況が続き、悪化する可能性すらあると発言。

7.CVSケアマーク(CVS)
ドラッグ・チェーン大手が業績への警告。2009年通期ベース1株あたり利益が2.53−2.61ドルになると言う。予想EPSは2.69ドルだった。多くの薬局管理計画契約の更新が、低価格で交渉されていると言う。

8.コーチ(COH)
高級革製品小売りのコーチが8日引け後に2008年10−12月(第2四半期)暫定決算を発表したが、同社の従来見通しとアナリスト予想のいずれも下回った。

10−12月期予想
★売上高…前年同期比2%減の9億6000万ドル(同社の従来の見通しは10億5000万ドル、
 アナリストの予想平均は10億4000万ドルだった)
★1株当たり利益…67セント(同社の従来の見通しは77セント。アナリスト
 予想平均は74セントだった)

  (不振の背景)
@来客数の減少。
A競合他社の値引き販売。

9.レナー(LEN)
建設会社大手に悪材料。同社のジョイベンが、ねずみ講まがいの取引に手を染めているとの嫌疑がかけられていた。

10.シェブロン(CVX)
米2位の石油会社シェブロンは8日引け後、2008年10−12月(第4四半期)の経費が、通常予想される2億5000万−3億ドルの水準をはるかに上回ったとの見方を示した。また、同期の原油と天然ガスの生産も減少したもよう。


個別銘柄編

投資判断変更
1.シェブロン(CVX)
JPモルガンが、同社の投資判断を、“中立”から“オーバーウエイト”に引き上げた。

2.チェック・ポイント・ソフトウエア(CHKP)
コーウエン&カンパニーが、“中立”から“アウトパフォーム”に引き上げた。

3.アングロ・アメリカン(AAUK)
ドイチェ・セキュリティズが、“買い”から“保有”に引き下げた。

4.ギャップ(GPS)
バークレイズ・キャピタルが、“イコールウエイト”から“アンダーウエイト”に引き下げた。

5.リオ・ティント・PLC(RTP)
ドイチェ・セキュリティズが、“買い”から“保有”に引き下げた。

6.ギャップ(GPS)
シティグループが、“買い”から“保有”に引き下げた。また、同社の目標価格を12ドルから13ドルへ引き下げた。


個別銘柄編
 
価格目標変更

1.ザイリンクス(XLNX)
RBCキャピタル・マーケットスが、同社の投資判断を“セクターパフォーム”に新規格付けした。また、同社の目標価格を16ドルとした。

2.アルテラ(ALTR)
RBCキャピタル・マーケットスが、同社の投資判断を“セクターパフォーム”に新規格付けした。また、同社の目標価格を15ドルとした。

3.デル(DELL)
カフマン・ブラザーズが、同社の投資判断を“保有”に新規格付けした。また、同社の目標価格を13ドルとした。

4.ヒューレット・パッカード(HPQ)
カフマン・ブラザーズが、同社の投資判断を“買い”に新規格付けした。また、同社の目標価格を45ドルとした。  

5.コーチ(COH)
CSFBが、同社の目標価格を19ドルから17ドルへ引き下げた。また、同社の投資判断を“中立”とした。

6.アポロ・グループ(APOL)
CSFBが、同社の目標価格を88ドルから95ドルへ引き上げた。また、同社の投資判断を“アウトパフォーム”とした。

7.アポロ・グループ(APOL)
UBSが、同社の目標価格を105ドルから120ドルへ引き上げた。また、同社の投資判断を“買い”とした。

8.リミテッド(LTD)
RBCキャピタル・マーケットスが、同社の目標価格を15ドルから13ドルへ引き下げた。また、同社の投資判断を“アウトパフォーム”とした。

9.アポロ・グループ(APOL)
スティフル・ニコラスが、同社の目標価格を78ドルから104ドルへ引き上げた。また、同社の投資判断を“買い”とした。

10.ケロッグ(K)
アルガスが、同社の目標価格を58ドルから53ドルへ引き下げた。また、同社の投資判断を“買い”とした。

11.ウォールマート(WMT)
ラザード・キャピタルが、同社の目標価格を64ドルから62ドルへ引き下げた。また、同社の投資判断を“買い”とした。

12.シュルンベルジュ(SLB)
フリードマン・ビリングスが、同社の目標価格を40ドルから38ドルへ引き下げた。また、同社の投資判断を“アンダーパフォーム”とした。

13.アン・テイラー(ANN)
フリードマン・ビリングスが、同社の目標価格を5ドルから4ドルへ引き下げた。また、同社の投資判断を“マーケットパフォーム”とした。

14.アバクロンビ(ANF)
フリードマン・ビリングスが、同社の目標価格を21ドルから18ドルへ引き下げた。また、同社の投資判断を“マーケットパフォーム”とした。


=以上=  
posted by mori at 10:22 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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