2008年12月02日

急落。

米国株相場レポート

12月1日

森  崇

急落。


(背景)
1.リセッション宣言がなされ、改めて景気悪化がクローズアップした。
@全米経済研究所(NBER)は1日、米国が2007年12月にリセッション(景気後退)に入ったと発表。前回、米国がリセッションだったのは2001年3月から11月だった。
A米供給管理協会(ISM)が1日発表した11月の製造業景況指数は36.2(前月は38.9)と、予想(37.0)を下回った。これは1982年5月(35.5)以来の最低。

2.主要企業に悪材料が出た。
@ゼネラル・エレクトリック(GE)
シティ・グループがネガティブコメント。明日GEが実施する2009年見通し公表で、事業規模縮小が発表されるかもしれないと言う。GEキャピタルの詳細計画も公表される見通し。

A米鶏肉加工大手ピルグリムズ・プライドは1日、連邦破産法11条の適用を申請した。

Bゴールドマン・サックス(GS)とモルガン・スタンレー(MS)
★クレディ・スイス・グループは、ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーの9−11月(第4四半期)および2009年の業績見通しを引き下げた。
★ドイチェバンクのマヨ氏が、モルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスのEPS予想を引き下げた。

Cアメックス(AXP)
オッペンハイマーのアナリスト、メレディス・ホイットニー氏が以下の通りコメント。
(要旨)
★クレジットカード会社が今後1年半で融資額を2兆ドル以上削減するだろう。米個人消費にとって危険かつ前例のない動きだ。
★消費者の資金調達能力が幅広く低下している兆候がある。

D油井サービス会社株
メリル・リンチが、油井サービス会社株11社の投資判断を引き下げた。原油と天然ガス価格の見通しを引き下げたことが背景。


ダウ指数は前日比679.95ドル安の8,149.09ドル、S&P500指数は同80.03ポイント安の816.21、ナスダック指数は同137.50ポイント安の1,398.07で引けた。

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(米国株相場にとっての強材料)
1.オバマ次期米大統領は1日、次期政権の外交・安保担当閣僚を発表。ヒラリー・クリントン上院議員を国務長官に指名、イラクとアフガニスタンでの対テロ戦争を率いる国防長官にはゲーツ現長官を留任させた。また、国土安全保障長官にアリゾナ州のナポリターノ知事を指名。国家安全保障担当補佐官にジョーンズ元海兵隊大将を起用。司法長官にはホルダー元司法副長官を指名した。

2.ニューヨーク連銀は1日、次期財務長官に指名されたガイトナー総裁が後任選出の間、数週間は現職にとどまると発表。


(米国株相場にとっての弱材料)
1.全米経済研究所(NBER)は1日、米国が2007年12月にリセッション(景気後退)に入ったと発表。前回、米国がリセッションだったのは2001年3月から11月だった。

2.米供給管理協会(ISM)が1日発表した11月の製造業景況指数は36.2(前月は38.9)と、予想(37.0)を下回った。これは1982年5月(35.5)以来の最低。

  (主要コンポーネント内訳)
★新規受注…27.9(前月32.2)
★生産…31.5(前月34.1)
★仕入れ価格…25.5(前月37.0)
★雇用…34.2(前月34.6)
★輸出…41(前月41)
★輸入…37.5(前月41.0)

3.ゼネラル・エレクトリック(GE)
シティ・グループがネガティブコメント。明日GEが実施する2009年見通し公表で、事業規模縮小が発表されるかもしれないと言う。GEキャピタルの詳細計画も公表される見通し。

4.米鶏肉加工大手ピルグリムズ・プライドは1日、連邦破産法11条の適用を申請した。

5.ゴールドマン・サックス(GS)とモルガン・スタンレー(MS)
クレディ・スイス・グループは、ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーの9−11月(第4四半期)および2009年の業績見通しを引き下げた。
ゴールドマンの9−11月業績は1株当たり4ドルの赤字と、従来予想の同2.47ドルの黒字から下方修正された。モルガン・スタンレーの予想も1株当たり35セントの赤字と、これまでの同67セントの黒字から下方修正された。
また、2009年のゴールドマンの利益見通しについて1株当たり12ドルと、これまでの14.50ドルから引き下げ、モルガン・スタンレーについても3.35ドルと従来の4.20ドルから下方修正した。投資銀行部門の不振予想が背景。

6.米半導体工業会(SIA)が1日発表した10月の世界半導体売上高は、前年同月比2.4%減の225億ドルとなった。世界的な景気減速とメモリー製品の価格低下が響いた。前年同月は230億ドルだった。

7.アメックス(AXP)
オッペンハイマーのアナリスト、メレディス・ホイットニー氏が以下の通りコメント。

(要旨)
★クレジットカード会社が今後1年半で融資額を2兆ドル以上削減するだろう。米個人消費にとって危険かつ前例のない動きだ。
★消費者の資金調達能力が幅広く低下している兆候がある。

8.百貨店やコンビニエンスストア、ガソリンスタンドは顧客のクレジットカード取引で銀行に支払う手数料をめぐり、交渉する権利を米議会に求める新たな機会を得つつある。小売業者は、インターチェンジ・フィーと呼ばれる売り上げ交換手数料に関する銀行側との交渉で団結できるよう、反トラスト法の適用除外を求めている。同手数料は通常、購入金額の1−2%に相当し、小売業者がカードを発行する銀行に支払う。小売業者は、米議会が来年1月に再開し、銀行の規則を見直す際に議題に挙げるべきだと主張している。

9.10月の建設支出は前月比1.2%減少(9月は前月比変わらず)と、予想(1%減少)より大きく落ち込んだ。10月は民間の住居用建設が3.5%減と、7月以来の大幅減となった。民間の非住居用建設は0.7%減少(前月は1.1%増)。
公共部門の建設は0.7%増加(前月は0.9%減)した。特に病院や学校、オフィス建設が好調だった。

10.油井サービス会社株
メリル・リンチが、油井サービス会社株11社の投資判断を引き下げた。原油と天然ガス価格の見通しを引き下げたことが背景。シュランベルジュ(SLB)株の投資判断を“買い”から“中立”に引き下げた。2009年原油価格見通しを当初の90ドルから50ドルへ、天然ガスを8.50ドル(千キュービック・フィート当たり)から6ドルへと引き下げた。
ベイカー・ヒューズやノーブルなども“買い”から“中立”に下げられた。この他、BJサービシズ、ネイバーズ・インダストリーズなども引き下げ対象となった。

11.モルガン・スタンレーは、投資家らがヘッジファンドから引き揚げる資金の推定額を上方修正した。投資家らが現金の調達を進めていることを理由として挙げた。6月のピーク時には1兆9000億ドル(約181兆円)に達したヘッジファンド業界の資産が年末までに最大45%縮小し、1兆1000億ドルになる可能性があるとの見方をした。先月、ヘッジファンドの資産は32%減の1兆3000億ドルになると見込んでいた。運用成績の不振により2009年には資産がさらに縮小する可能性があると言う。

12.ドイチェバンクのマヨ氏が、モルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスのEPS予想を引き下げた。モルガン・スタンレーの9−11月期の予想EPSを従来の40セントから5セントに、モルスタを同33セントから65セント赤字と引き下げた。また、モルスタの評価損予想を従来の25億ドルから、40億ドルにした。

13.バーナンキFRB議長は1日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★現行1%のフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を引き下げることはもちろん可能だが、現段階では景気浮揚のために伝統的な金利政策を使用する余地が限定的であるのは明白だ。長期国債の購入など非伝統的な金融政策を取る可能性がある。流通市場での長期の国債あるいは機関債の大量購入などが考えられる。
★FRBのバランスシートについては、最終的には持続可能な水準に戻す必要がある。しかし、それは将来の問題だ。現在の政策目標は金融市場と経済を支援することでなければならない。
★現在の状況と1930年代の大恐慌を比較することはできない。30年代は金融政策が引き締まり過ぎていたため、銀行破たんを回避することができなかった。


個別銘柄編
投資判断変更
1.アーチャー・ダニエルズ(EBAY)
BMOキャピタル・マーケットスが、同社の投資判断を、“アウトパフォーム”から“マーケットパフォーム”に引き下げた。

2.ブロード・コム(BRCM)
ラザードが、同社の投資判断を、“保有”から“買い”に引き上げた。

3.ノーブル・コープ(NE)
メリル・リンチが、同社の投資判断を、“買い”から“中立”に引き下げた。

4.シュルンベルジュ(SLB)
メリル・リンチが、同社の投資判断を、“買い”から“中立”に引き下げた。


個別銘柄編 
価格目標変更
1.グーグル(GOOG)
グローバル・エクイティ・リサーチが、同社の目標価格を400ドルから270ドルへ引き下げた。

2.イーベイ(EBAY)
スティフル・ニコラスが、同社の目標価格を20ドルから17ドルへ引き下げた。また、同社の投資判断を“買い”とした。

3.リサーチ・イン・モーション(RIMM)
レイモンド・ジェームスが、同社の目標価格を80ドルから72ドルへ引き下げた。また、同社の投資判断を“アウトパフォーム”とした。

4.JPモルガン(JPM)
S&Pエクイティ・リサーチが、同社の目標価格を41ドルから9ドルへ引き下げた。また、同社の投資判断を“ストロング・買い”とした。



=以上=    
posted by mori at 08:59 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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