8月 29日
森 崇
反落!特にナスダック指数の下落率が大きくなった。
(背景)
1.7月の個人消費支出(PCE)は前月比で0.2%増(前月は0.6%増)と、予想に一致した。しかし、個人所得は前月比0.7%減(前月は0.1%増加)と、予想(0.2%減)を上回る落ち込みだった。税還付の効果が薄れてきたことが示されたことから主に消費関連株にダメージとなった。また、食品とエネルギーを除くPCEコア価格指数は前月比0.3%上昇と、6月と同じ伸びだったものの、前年同月比では2.4%上昇と、07年2月以来で最大だったことから、インフレ懸念を背景に、主としてハイテク株にダメージとなった。
2.以下の主要ハイテク株に悪材料が出たことから、ナスダック銘柄の下落率が相対的に大きくなった。
@デル(DELL)
PC直販大手デルが28日引け後業績発表。前四半期では、EPSが予想を2セント上回ったが、今回は、5セント下回ってしまった。デルは、理由をいくつか挙げている。もともと不振な米国に加え、IT投資の鈍化傾向が、ヨーロッパとアジアに広がったこと等から、粗利率が、前年同期19.9%から17.2%へと低下したと言う。
Aマーベル・テクノロジー・グループ(MRVL)
リサーチ・イン・モーションのスマートフォンやアップルの音楽プレーヤー付き携帯電話端末「iPhone(アイフォーン)」向けなどに半導体を製造するマーベル・テクノロジー・グループが28日引け後発表した08年5−7月(第2四半期)利益は1株当たり15セントと、予想を下回った。
3.金融株に悪材料が出た。
@ファニーメイ(FNM)とフレディ・マック(FRE)
★中国の銀行大手、中国銀行はファニーメイとフレディマックの社債(連邦機関債)の保有を過去2カ月に29%減らしたと言う。
★ワシントン・ポスト紙が、両社の資本額は、損失カバーには不十分であろうとの記事を掲載した。
Aサリーメイ(SLM)
米学資ローン最大手のSLM(サリーメイ)は、2件の与信契約に基づいて借り入れできる規模をこれまでより63億ドルと、20%縮小した。これを受け、SLMが十分な資金調達ができるかは引き続き疑問だとし、ムーディーズはこの日、「Baa2」の無担保優先債務を含むSLMの格付けを引き下げ方向で見直すと発表した。
ダウ指数は前日比171.63ドル安の11,543.55ドル、S&P500指数は同17.85ポイント安の1,282.83、ナスダック指数は同44.12ポイント安の2,367.52で引けた。
(米国株相場にとっての強材料)
1.ファニーメイ(FNM)とフレディ・マック(FRE)
バークレイズ・キャピタルは27日、米住宅金融大手のファニーメイとフレディマックには資金調達ができなくなる兆候があるとして、両公社の週間短期債入札を注視するのは、的外れで、短期債入札が失敗に終わる可能性は低いとコメント。ファニーとフレディはいわゆる「窓口販売」を通じて、投資家に短期債を直接販売することで、ますます多くの資金調達をしているとし、魅力的な利回りを背景に両社の短期債への需要が根強いことを表していると分析。
2.シカゴ購買部協会が29日に発表した8月のシカゴ地区の米製造業景況指数は57.9(前月は50.8)と、予想(50.0)を上回った。新規受注の急増と原油価格の下落が寄与。
(主要コンポーネント内訳)
★新規受注…60.2(前月53.5)
★生産…63.4(前月49.2)
★受注残…63.0(前月45.7)
★雇用…39.2(前月45.9)
★在庫…52.2(前月54.9)
★仕入価格…80.6(前月90.7)
3.8月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(確定値)は63.0(7月確定値は61.2)と、予想(62.3)を若干上回った。今後6ヶ月間の先行き景況感を示す指数は57.9と、前月の53.5から上昇した。現在の景況感を示す指数は71.0と、前月の73.1から低下した。
4.モルガン・スタンレーの通貨ストラテジスト、スティーブン・ジェン氏とスパイラス・アンドレオポウロス氏は29日配布のリポートでドル相場見通しを上方修正。欧州やアジアで景気が減速する中、投資家がドル以外の通貨での資産保有を縮小させているのが背景。
★年末時点でのドルはユーロに対して1ユーロ=1.40ドル(従来予想は同1.53ドル)
★2009年末までにドルは対ユーロで1.32ドルへ上昇しよう。
★ドルの対円相場は今年末時点で1ドル=107円(従来予想は同97円)
5.大統領選で共和党候補指名が事実上、 確定しているマケイン上院議員は、副大統領候補としてアラスカ州のサラ・ペイリン知事を選出した。女性有権者の支持獲得と高齢のマケイン議員とのバランスを取ることが狙いとみられる。
(米国株相場にとっての弱材料)
1.デル(DELL)
PC直販大手デルが28日引け後業績発表。
前四半期では、EPSが予想を2セント上回ったが、今回は、5セント下回ってしまった。デルは、理由をいくつか挙げている。もともと不振な米国に加え、IT投資の鈍化傾向が、ヨーロッパとアジアに広がったこと等から、粗利率が、前年同期19.9%から17.2%へと低下したと言う。
第2四半期(5 7 月期)予想○売上高… 164億3,400万ドル(コンセンサス予想は159億4,913万ドル)
○1株当たり利益…0.31ドル(コンセンサス予想は0.36ドル)
2.マーベル・テクノロジー・グループ(MRVL)
リサーチ・イン・モーションのスマートフォンやアップルの音楽プレーヤー付き携帯電話端末「iPhone(アイフォーン)」向けなどに半導体を製造するマーベル・テクノロジー・グループが28日引け後発表した08年5−7月(第2四半期)利益は1株当たり15セントと、予想を下回った。
3.7月の個人消費 支出(PCE)は前月比で0.2%増(前月は0.6%増)と、予想に一致した。個人所得は前月比0.7%減(前月は0.1%増加)と、予想(0.2%減)を上回る落ち込みだった。税還付の効果が薄れてきたことが示された。7月のPCE価格指数は前月比0.6%上昇(前月0.7%上昇)。インフレを控除した実質個人消費支出は前月比0.4%減少した。これで実質個人消費支出は2カ月連続マイナス。食品とエネルギーを除くPCEコア価格指数は前月比0.3%上昇と、6月と同じ伸びだった。前年同月比では2.4%上昇と、07年2月以来で最大だった。
4.ファニーメイ(FNM)とフレディ・マック(FRE)
@中国の銀行大手、中国銀行はファニーメイとフレディマックの社債(連邦機関債)の保有を過去2カ月に29%減らした。同行は6月30日−8月25日の間にファニーメイ・フレディマック債の保有を約31億4000万ドル減らして75億ドルとした。両社が保証する住宅ローン担保証券(MBS)は22%減らし51億7000万ドルとした。
Aワシントン・ポスト紙が、両社の資本額は、損失カバーには不十分であろうとの記事を掲載した。
5.サリーメイ(SLM)
米学資ローン最大手のSLM(サリーメイ)は、2件の与信契約に基づいて借り入れできる規模をこれまでより63億ドルと、20%縮小した。政府保証が付かないローン向けの調達資金である与信契約1件は22億ドル減少して38億ドルとなる。これを受け、SLMが十分な資金調達ができるかは引き続き疑問だとし、ムーディーズはこの日、「Baa2」の無担保優先債務を含むSLMの格付けを引き下げ方向で見直すと発表した。更に、SLM傘下のサリーメイ銀行を活用した資金調達計画についても評価を見直す方針を明らかにした。
6.ゼネラル・モーターズ(GM)
ゼネラル・モーターズ(GM)は、同社のホワイトカラー職員の28%に相当する約9000人を対象に早期退職勧奨案を提示した。
7.インターナショナル・ペーパー(IP)
世界最大の紙パ同社株の投資判断がドイチェ・バンクにより引き下げられた。“買い”から“保有”に。
8.コンステレーション・エナジー(CEG)
電力大手株の投資判断がジェフリーズにより“保有”から“アンダー・パフォーム”に引き下げられた。
個別銘柄編
1.メットライフ(MET)
アルガスが、同社の目標価格を60ドルから63ドルへ引き上げた。また、投資判断は“買い”とした。
2.デル(DELL)
ニーダムが、同社の目標価格を28ドルから26ドルへ引き下げた。また、投資判断は“買い”とした。
3.BB&T・コープ(BBT)
ランデンバーグ・タルマンが、同社の目標価格を31ドルから35ドルへ引き上げた。また、投資判断は“買い”とした。
4.デル(DELL)
フリードマン・ビリングスが、同社の目標価格を30ドルから27ドルへ引き下げた。また、投資判断は“アウトパフォーム”とした。
5.ノーブル・コープ(NE)
ドイチェ・セキュリティズが、同社の目標価格を118.50ドルから117ドルへ引き下げた。また、投資判断は“買い”とした。
6.フリーポート・マクモラン(FCX)
ドイチェ・セキュリティズが、同社の目標価格を135ドルから125ドルへ引き下げた。また、投資判断は“買い”とした。
=以上=



