2008年06月24日

ダウ指数、S&P500指数は小動き。

米国株相場レポート

6月 23日

森  崇

ダウ指数、S&P500指数は小動き。ナスダック指数は下落。ただし、素材株や農業関連株がしっかりだった。油料種子処理で最大手のバンジが、食品原料メーカー大手を買収することで合意した。業界再編期待から、農業関連株が全面高。また、ゴールドマン・ザックスが素材株を“オーバー・ウェイト”するよう推奨。商品価格の最近の上昇は需給逼迫を反映したもので、バブルではないとコメントしたことも追い風となった。


(ダウ指数、S&P500指数小動きの背景)
複数の証券会社が金融株にネガティブ・コメントを出したことから、金融株が下落。バンカメが証券会社の第2四半期利益予想を22%引き下げた。トレーディング収益や手数料収入の減少が背景。また、ゴールドマン・サックスが、金融株の投資判断を、これまでの“中立”から“アンダーウェイト”へ引き下げた。5月初旬に業況改善見通しを背景に投資判断の引き上げを行ったが、これは“間違い”だったとした。一方、ゴールドマン・ザックスが素材とハイテク企業を推奨したことから、関連企業が買われた。

(ナスダック指数下落の背景)
金融不安や原油価格上昇から、業績先行き懸念が依然強い。設備投資関連企業が多い為、買いが手控えられる中、売り先行の展開。ネット株や半導体関連株が軟調。

ダウ指数は前日比0.33ドル安の11,842.36ドル、S&P500指数は同0.07ポイント高の1,318.00、ナスダック指数は同20.35ポイント安の2,385.74で引けた。

clip_20080624_01.JPG


(米国株相場にとっての強材料)
1.コーン・プロダクツ・インターナショナル(CPO)
油料種子処理で最大手のバンジは、食品原料メーカーのコーン・プロダクツ・インターナショナルを株式交換を通じ買収することで合意。買収額は42億ドル。買収提示額は1株当たり56ドル。これはコーン・プロダクツ株の20日引け値42.90ドルを31%上回る水準。これにより、バンジはブドウ糖果糖液や食品添加物を生産する。コーン・プロダクツはコカ・コーラやペプシコ等を顧客としている。

2.ゴールドマン・ザックスが素材とハイテク企業を買い推奨。一方、金融と消費関連株を売り推奨。ゴールドマン・ザックスが素材株を“オーバー・ウェイト”するよう推奨。商品価格の最近の上昇は需給逼迫を反映したもので、バブルではないとコメント。また、海外の高成長と、ドル安がハイテク株にとって追い風になっていると言う。     
3.CMEグループ(CME)
先物取引所最大手のCMEグループは23日、最大11億ドル相当の自社株を買い戻し、約3億5000万ドルの特別配当を実施すると言う。CMEグループの取締役会は今後1年半以内に自社株買いを完了させることを承認。特別配当は1株当たり5ドル、NYMEXホールディングス買収完了後に実施される予定だ。

4.RCN(RCNI)
バロンズ紙は、ケーブルテレビ(CATV)事業を展開するRCNの株価は今後3年で1株あたり24ドルまで上昇する可能性があると指摘した。


(米国株相場にとっての弱材料)
1.金融株
ゴールドマン・サックスが、金融株の投資判断を、これまでの“中立”から“アンダーウェイト”へ引き下げた。5月初旬に業況改善見通しを背景に投資判断の引き上げを行ったが、これは“間違い”だったとした。

2.証券会社株
バンカメが証券会社の第2四半期利益予想を22%引き下げた。トレーディング収益や手数料収入の減少が背景。バンカメは、メリルリンチとUBSの2008年4−6月(第2四半期)決算見通しを赤字に下方修正した。メリルリンチは1株当たり1ドルの赤字、UBSは同1.70ドルの赤字となる見通し。従来予測ではメリルリンチが1株当たり0.20ドルの黒字、UBSは同0.31ドルの黒字が見込まれていた。

3.CBSコーポレーション(CBS)
放送局CBSは23日、インターネットメディア会社シーネット(Cnet)・ネットワークスの株式を公開買い付けで78%取得したことを明らかにした。CBSは25日深夜の買い付け締め切りまでに残りの株式の取得を目指す。

4.フォード(F)
フォードは、コスト削減計画の一環として、給与労働者の解雇を開始。フォードは契約従業員の解約や欠員を補充しないなどの措置を含め、給与経費の15%削減を目指している。

5.メリルリンチが一段の株安を予想。
個人消費の低迷や食品とエネルギー価格高騰を背景に米国のリセッションが過去の平均より深刻と言う。S&P500指数は景気縮小期に入って最初の3カ月間は安値を更新したことはない。しかし3月10日に記録した1年7カ月ぶり安値は現在のリセッションに入り約2カ月半で記録した。現状が平均的なリセッションとは考えにくいとしている。

6.米金融保証会社(モノライン)
債券調査会社クレジットサイツは23日付のリポートで、米金融保証会社(モノライン)大手のMBIAとアムバック・ファイナンシャル・グループが保証する証券の格下げがまだ氷山の一角に過ぎないとの見方を示した。モノライン各社が保証する証券の総額は最大1兆2800億ドルに上るが、スタンダード・アンド・プアーズはこれまでにメリルリンチの資産担保証券インデックスに組み込まれる証券のうち0.42%しか格下げしていない。モノラインの格下げはすなわち、これらモノラインが保証する証券の格下げにつながると言う。さらに、すべての資産担保証券が保証されているわけではないため、モノライン格下げで影響を受ける証券の額については明らかでないが、最終的には、すでに明らかになっている額の数倍に相当する額面が影響を受けるのは間違いないとしている。

7.アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)
バロンズ紙はAIGの売りを助言。2月に買いを推奨したのは誤りだったと認めた。

8.キャピタルソース(CSE)
連邦破産法11条に基づく会社更生手続きを申請した不動産ローン会社、フリーモント・ゼネラルから銀行部門の資産を買収した金融機関キャピタルソースは23日、4―6月(第2四半期)に住宅ローン担保証券(MBS)の売却で3610万ドルの損失を出したと言う。

9.サーキット・シティ(CC)
スターン・アジー・アンド・リーチは米レンタルビデオ大手ブロックバスターが家電量販店サーキット・シティに提示した買収額(1株当たり6ドル)を支払うかどうかは疑問だと述べた。サーキット・シティの最近の業績が軟調なのが背景。


10.モトローラ(MOT)
パイパー・ジャフリーは携帯電話メーカー大手モトローラを売り銘柄に指定。同社が市場シェアを失っているのが背景。


個別銘柄編
投資判断変更
1. JCペニー(JCP)
ドイチェ・セキュリティズが、同社の投資判断を“保有”から“買い”に引き上げた。

2.モトローラ (MOT)
パイパー・ジェファリーが、同社の投資判断を“中立”から“売り”に引き下げた。

3.アポロ・グループ(APOL)
シンクパンムレが、同社の投資判断を“アキュムレート”から“買い”に引き上げた。また、同社の目標価格を64ドルとした。


個別銘柄編 
価格目標変更
1. ジョンソン・アンド・ジョンソン(JNJ)
パイパー・ジェファリーが、投資判断を“マーケットパフォーム”に新規格付けした。

2.アボット・ラブス (ABT)
リーリンク・スワンが、投資判断を“アウトパフォーム”に新規格付けした。また、同社の目標価格を65ドルとした。

3.ナイキ (NKE)
カリス&カンパニーが、同社の目標価格を65ドルから75ドルへ引き上げた。また、投資判断は“平均以上”とした。

4.リサーチ・イン・モーション (RIMM)
RBCキャピタル・マーケットスが、同社の目標価格を150ドルから165ドルへ引き上げた。また、投資判断は“アウトパフォーム”とした。

5.キャメコ(CCJ)
RBCキャピタル・マーケットスが、同社の目標価格を51ドルから50ドルへ引き下げた。また、投資判断は“アウトパフォーム”とした。

6.ファースト・ソーラー (FSLR)
リーマン・ブラザーズが、同社の目標価格を280ドルから335ドルへ引き上げた。また、投資判断は“オーバーウエイト”とした。

7.マクドナルド  (MCD)
USBが、同社の目標価格を67ドルから69ドルへ引き上げた。また、投資判断は“買い”とした。

8.フェデックス (FDX)
USBが、同社の目標価格を120ドルから108ドルへ引き下げた。また、投資判断は“買い”とした。

9.ジャビル・サーキット (JBL)
ドイチェ・セキュリティズが、同社の目標価格を10ドルから14ドルへ引き上げた。また、投資判断は“保有”とした。





=以上= 
posted by mori at 09:45 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。