2008年06月21日

全般続落。ダウ指数やS&P500指数は約3ヶ月ぶりの安値で引けた。

米国株相場レポート

6月 20日

森  崇

全般続落。ダウ指数やS&P500指数は約3ヶ月ぶりの安値で引けた。


(背景)
1.ニューヨーク原油先物相場が反発。イスラエルがイランの核施設爆撃を想定した軍事演習を実施したもようとのニューヨーク・タイムズ紙の報道がきっかけになり、原油価格は反発。イランの上位聖職者の一人は、イスラエルの攻撃に対し、強力な反撃で応じるだろうと発言。これを受け、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)で取引されている原油先物7月限は前日比2.69ドル(2.04%)高の1バレル=134.62ドルで取引を終えた。消費関連株が下落。

2.金融株に悪材料が続出。
@シティグループ(C)
UBSは、シティグループの4−6月(第2四半期)決算が赤字になるとの見方を示した。シティが4−6月期に87億ドルの評価損を計上すると予想。1株当たり損益見通しを40セントの赤字と、従来予想の37セントの黒字から下方修正した。

AMBIAとアムバック(ABK)
著名投資家のウィルバー・ロス氏は20日、米金融保証会社大手のMBIAとアムバックが失った最上級格付けを回復する可能性は低く、新たな競合相手に参入の可能性が広がるとの見方を示した。

Bファニーメイ (FNM)とフレディマック
リーマン・ブラザーズは20日、住宅市場の悪化が続くなか、米2大住宅金融のファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)が2008年4−6月(第2四半期)に一段の損失を計上する可能性があると指摘した。

CMBIA(MBI)とアムバック(ABK)
格付け会社フィッチ・レーティングスとスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)に続き、ムーディーズ・インベスターズ・サービスも金融保証会社MBIAとアムバック・ファイナンシャルの格付けを最高位の「Aaa」から引き下げた。

Dワコービア(WB)
   メリル・リンチがワコービアの目標価格を21%引き下げて15ドルとした。また、大規模米地銀株の2008年通期ベース予想EPSを22%、2009年分も同19%引き下げた。
 
EMFグローバル(MF)
   先物ブローカー大手のMFに悪材料。ドイチェ・バンクが同社目標価格を35%下げて11ドルとした。

3.主要企業に悪材料が多出。
@フォード(F)
フォード・モーターは20日、今年の自動車部門業績は前年よりも悪化するとの見通しを明らかにした。ピックアップトラックやスポーツ型多目的車(SUV)への需要はここ数十年での最低と言う。

Aサンディスク(SNDK)
   フラッシュ・メモリー・カード大手の同社株に悪材料。シティ・グループがネガティブ・コメント。海外需要の減少から、業績が予想を下回る可能性があると言う。同社株の投資判断を“買い”から“保有”に引き下げた。2008年通期ベース予想EPSを12%下げて1.23ドルに、2009年も同25%下げて1.29ドルとした。

BGMとフォード(F)
スタンダード・アンド・プアーズは20日、ゼネラル・モーターズとフォード・モーター、クライスラーの信用格付けを、いずれも格下げの可能性を示す「クレジット・ウォッチ・ネガティブ」に指定した。ガソリン価格の高騰が自動車業界の財務に打撃を与えているとの懸念を理由に挙げた。S&Pはこれら自動車3社の債務格付けを「B」としている。S&Pはまた、これら自動車3社の金融部門についても格下げ方向で見直していると表明した。

ダウ指数は前日比220.40ドル安の11,842.69ドル、S&P500指数は同24.90ポイント安の1,317.93、ナスダック指数は同55.97ポイント安の2,406.09で引けた。

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(米国株相場にとっての強材料)

1.国際通貨基金(IMF)は20日、以下の通り見解を表明した。
  (要旨)
  ★IMFは2009年の米経済成長率予想を従来の1.6%から引き上げ、2%とする。今年は、おおむねゼロ成長だろう。
★米国の景気減速は恐れていたほどではなかった。景気回復は来年にも始まるだろう。
★FOMCは、インフレ抑制のために早期利上げを迫られる可能性がある。

2.バンク・オブ・ジ・オザークス(OZRK)
アーカンソー州の銀行持ち株会社、バンク・オブ・ジ・オザークスは、資本は十分にある、増資計画はないと言明した。

3.ハンティントン・ブランクシェアーズ(HBAN)
  オハイオ州地銀大手が、第2四半期のローン貸倒れは、予想範囲内にとどまると発表。

4.ウェスタン・ユニオン(WU)
  送金、決済サービス会社大手に好材料。向こう3−5年にわたって、EPSの伸び率は18%が予想されるとした。また10億ドル分の自社株買戻しも発表。


(米国株相場にとっての弱材料)

1.アンハイザー・ブッシュ(BUD)
ビール醸造最大手のアンハイザー・ブッシュは20日、メキシコのグルポ・モデロのカルロス・フェルナンデスCEOがアンハイザーの取締役を退任すると発表。アンハイザーはインベブによる436億ドルの買収案を阻止するため、グルポ・モデロとの統合を目指している。フェルナンデスCEOは、係争が生じることを避けるため退任したと説明した。

2.フォード(F)
フォード・モーターは20日、今年の自動車部門業績は前年よりも悪化するとの見通しを明らかにした。ピックアップトラックやスポーツ型多目的車(SUV)への需要はここ数十年での最低と言う。

3.モナコで開催されている「GAIMインターナショナル」ヘッジファンド会議
  で、ヘッジファンド・マネージャーが以下の通り発言。

  (要旨)
★信用市場の危機が続き、終息には程遠い可能性がある。

4.リーマン・ブラザーズは20日付のリポートで、ゼネラル・モーターズとフォード・モーターの金融部門がそれぞれ10億ドルを超える評価損の計上を余儀なくされる可能性があると指摘。トラック中古価格の下落が激しいため、リース後に返却された自動車の価値が当初予想を下回っていることが背景。

5.UBS、クレディ・スイス、ドイツ銀行
リーマン・ブラザーズは20日、スイスの銀行大手UBSとクレディ・スイ
ス・グループ、独大手ドイツ銀行の4−6月(第2四半期)利益予想を下方 
修正。サブプライム住宅ローン問題に関連する評価損が追加計上されるとの見方が背景。
UBSが第2四半期に主に住宅と金融保証会社への投融資に関連する評価損として55億ドルを計上する可能性があり、この結果、純損益は22億スイス・フランの赤字になり、ドイツ銀行とクレディ・スイスについてはそれぞれ19億ユーロと約13億スイス・フランの評価損を計上するとの予想を示した。

6.OPECのヘリル議長は20日、産油国に対する増産要請は非論理的であり、ジッダで22日に開催される石油消費国との会議では増産に反対する意向を表明。
投機的な動きと地政学的な緊張、製油能力が限定的なことが原油高の原因だと指摘。

7.シティグループ(C)
UBSは、シティグループの4−6月(第2四半期)決算が赤字になるとの見方を示した。シティが4−6月期に87億ドルの評価損を計上すると予想。1株当たり損益見通しを40セントの赤字と、従来予想の37セントの黒字から下方修正した。シティのクリッテンデンCFOは19日、大幅な追加評価損と消費者ローンの損失増加を予想していると述べたことが背景。

8.MBIAとアムバック(ABK)
著名投資家のウィルバー・ロス氏は20日、米金融保証会社大手のMBIAとアムバックが失った最上級格付けを回復する可能性は低く、新たな競合相手に参入の可能性が広がるとの見方を示した。

9.米投資会社フォートレス・インベストメント・グループが、ディストレスト資産に投資する20億ドル規模のファンド向けに10億ドルを追加調達する可能性があると、NYポスト紙が報じた。

10.サンディスク(SNDK)
  フラッシュ・メモリー・カード大手の同社株に悪材料。シティ・グループがネガティブ・コメント。海外需要の減少から、業績が予想を下回る可能性があると言う。同社株の投資判断を“買い”から“保有”に引き下げた。2008年通期ベース予想EPSを12%下げて1.23ドルに、2009年も同25%下げて1.29ドルとした。
  
11.ファニーメイ (FNM)とフレディマック
リーマン・ブラザーズは20日、住宅市場の悪化が続くなか、米2大住宅金融のファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)が2008年4−6月(第2四半期)に一段の損失を計上する可能性があると指摘した。

12.MBIA(MBI)とアムバック(ABK)
格付け会社フィッチ・レーティングスとスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)に続き、ムーディーズ・インベスターズ・サービスも金融保証会社MBIAとアムバック・ファイナンシャルの格付けを最高位の「Aaa」から引き下げた。

13.GMとフォード(F)
スタンダード・アンド・プアーズは20日、ゼネラル・モーターズとフォード・モーター、クライスラーの信用格付けを、いずれも格下げの可能性を示す「クレジット・ウォッチ・ネガティブ」に指定した。ガソリン価格の高騰が自動車業界の財務に打撃を与えているとの懸念を理由に挙げた。S&Pはこれら自動車3社の債務格付けを「B」としている。S&Pはまた、これら自動車3社の金融部門についても格下げ方向で見直していると表明した。

14.ワコービア(WB)
  メリル・リンチがワコービアの目標価格を21%引き下げて15ドルとした。また、大規模米地銀株の2008年通期ベース予想EPSを22%、2009年分も同19%引き下げた。
 
15.MFグローバル(MF)
  先物ブローカー大手のMFに悪材料。ドイチェ・バンクが同社目標価格を35%下げて11ドルとした。

16.マリオット・インターナショナル(MA)やブランスウィック(BC)
  レギュラー無鉛ガソリン価格が今週は過去最高の4.09ドル(1ガロン当たり)をつけたことから、ドライブ減少予想より、ホテル株や、アウトドア活動用商品を製造しているブランスウィック株等が下落。


個別銘柄編

投資判断変更

1. アポロ・グループ(APOL)
  CSFBが、同社の投資判断を“中立”から“アウトパフォーム”に引き
  上げた。

2.サンディスク (SNDK)
  シティグループが、同社の投資判断を“買い”から“保有”に引き下げた。

3.シマンテック (SYMC)
  フリードマン・ビリングスが、同社の投資判断を“アウトパフォーム”
  から“マーケットパフォーム”に引き下げた。

4.サーキット・シティ(CC)
  レイモンド・ジェームスが、同社の投資判断を“マーケットパフォーム”
  から“アンダーパフォーム”に引き下げた。


個別銘柄編 

価格目標変更

1.BMCソフトウエア(BMC)
  スタンフォード・リサーチが、投資判断を“買い”に新規格付けした。
  また、同社の目標価格を45ドルとした。

2.モトローラ (MOT)
  RBCキャピタル・マーケットスが、同社の目標価格を10ドルから9ドル
  へ引き下げた。また、投資判断は“セクターパフォーム”とした。

3.U.S.スティール (X)
  キーバンク・キャピタル・マーケットスが、同社の目標価格を190ドル
  から230ドルへ引き上げた。また、投資判断は“買い”とした。


=以上= 
posted by mori at 09:22 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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