2008年06月19日

続落。

米国株相場レポート

6月 18日

森  崇

続落。


(背景)
1.金融株に悪材料が出た。
@フィフス・サード・バンコープ(FITB)
米銀フィフス・サード・バンコープは18日、転換優先株の発行と非中核事業の売却で20億ドルの増資を実施することを明らかにした。同社は9四半期連続で減益を計上。また、今年の貸倒引当率は想定されている1.6−1.65%を上回ると言う。

AMFグローバル(MF)
先物・オプション取引大手のMFグローバルの株価が急落。同社が17日、2008年4−6月(第1四半期)利益は予想を下回るもようだと発表したことが背景。金利収入減とコスト上昇が背景。

Bモルガン・スタンレー(MS)
モルガン・スタンレーが18日寄り前業績発表した3−5月(第2四半期)決算は57%の減益になった。不動産やレバレッジド融資債権を担保にした証券で評価損を計上した上、自己勘定トレーディングも低迷した。総収入も予想を下回った。

CUBS(UBS)
UBSに悪材料。同行がさらに50億スイス・フラン(約5200億円)の評価損を計上し、2008年通期が赤字となるとのJPモルガン・チェースの予想が背景。また、UBSの08年通期業績を1株当たり4.55スイス・フランの赤字と予想。株価予想も増資の影響で調整し、33スイス・フランと従来の43スイス・フランから引き下げた。

2.主要企業に悪材料が出た。
@フェデックス(FDX)
米小荷物輸送大手のフェデックスが18日寄り前業績発表。2008年3月−5月(第4四半期)の利益は、キンコーズ部門の特別支出を除くベースで、1株当たり1.45ドルの利益を計上した。予想1株当たり利益は1.47ドルだった。燃料コストの上昇に加え、文書作成サービス部門、キンコーズの営業権償却など特別支出が響いた。また、同社は6−8月(第1四半期)の1株当たり利益0.80−1ドルとの見通しを示した。予想は1.34ドルだった。燃料価格の変動と景気見通しの不透明感から、今後の利益予想は困難だと述べた。

Aサンディスク(SNDK)
アメリカン・テクノロジー・リサーチがフラッシュ・メモリー・カード大手の同社の利益予想を引き下げた。第2四半期のEPSを当初予想より29%下げて12セントとした。就業シーズンでの売上げが予想を下回る可能性があると言う。

Bゼネラル・モーターズ(GM)等自動車株
シティグループとドイツ銀行は、6月の米自動車販売台数が15年ぶりの低水準に落ち込む可能性があると指摘。ガソリン高により、トラックの在庫が増え、燃費効率の良い小型車が不足するとの見方を示した。

3.ニューヨーク原油先物相場が4日ぶりに上昇。今月22日にサウジアラビアのジッダで開かれる産油国と消費国の会議を控え、米政府は原油増産が発表されるとは考えていないとの見解を示したことが背景。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)で取引されている原油先物7月限は前日比2.67ドル(1.99%)高の1バレル=136.68ドルで取引を終えた。

ダウ指数は前日比131.24ドル安の12,029.06ドル、S&P500指数は同13.12ポイント安の1,337.81、ナスダック指数は同28.02ポイント安の2,429.71で引けた。

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(米国株相場にとっての強材料)
1.アップル(AAPL)
調査会社iサプライによると、アップルの携帯電話iPhoneの今年の出荷台数は1060万台に達し、第3世代(3G)対応機種がアイフォーンの今年の販売台数の60%を占めるだろうと言う。iサプライの推計によると昨年のアイフォーン販売台数は370万台。世界の携帯端末販売の0.3%を占めた。また、2012年までに携帯電話加入者数は49億人を上回るとの見通しを示している。今年の年末時点での加入者は37億人が予想されている。今年の世界の携帯端末出荷台数は12%増の12億9000万台、2012年には16億台に達する見込みだ。

2.経済予測を提供するカリフォルニア大学ロサンゼルス校のアンーソン・フォーキャストは18日、カリフォルニア州の住宅市場が回復の兆候を示し始めている可能性があるとの見方を示した。同州の住宅価格は引き続き低迷しているものの、一戸建て住宅とコンドミニアムの販売件数は増加しつつあると言う。年内は住宅差し押さえが続こうが、来年には落ち着きを取り戻し始めるだろう。通常の住宅市場の状況とはまだ程遠いものの、同州の一部地域で住宅販売が増加していることは良い兆候だと指摘。

3.石炭株
石炭株が高い。スティフェル・ニコラウスのアナリストは供給不足から石炭価格が2009年にかけて上昇するとの見通しを示した。コンソル・エナジー(CNX )、ピーボディ・エナジー(BTU)、アーチ・コール(ACI)等が急騰。

4.ボーイング(BA)
米政府監査院は国防大手ノースロップ・グラマンが米空軍から獲得した350億ドル相当の空中給油機受注について、入札のやり直しを求める同業ボーイングの申し立てを認めた。

5.ファイザー(PFE)
世界最大の医薬品メーカー、ファイザーは18日、コレステロール降下剤「リピトール」の後発医薬品について、インドのランバクシー・ラボラトリーズが米市場での販売開始時期を20カ月遅らせることで両社が合意したと発表。これにより、ファイザーは120億ドルを得る可能性がある。


(米国株相場にとっての弱材料)
1.モルガン・スタンレー(MS)
モルガン・スタンレーが18日寄り前業績発表した3−5月(第2四半期)決算は57%の減益になった。不動産やレバレッジド融資債権を担保にした証券で評価損を計上した上、自己勘定トレーディングも低迷した。同社が保有する流動性総額は3−5月期末時点で1690億ドルと、12−2月期の1250億ドルから増加した。中核自己資本のティア1比率は11.5−12%。

第2四半期(3−5月期)実績
 ○総収入…65億1,000万ドル(コンセンサス予想は71億900万ドル)
 ○1株当たり利益…0.95ドル(コンセンサス予想は0.92ドル)

2.サンフランシスコ連銀のイエレン総裁が以下の通り発言。

  (発言要旨)
★米経済成長の鈍化はアジアから出荷される輸出品への需要を損ねることになり、アジア経済に悪影響をもたらす可能性が高い。
★商品相場の値上がりが世界的なインフレ圧力を強めており、金融市場はまだ正常化されていない。

3.アムバック(ABK)
モノライン大手アムバック・ファイナンシャル・グループは18日、格付け会社フィッチ・レーティングスとの格付け契約を打ち切る計画を明らかにした。

4.自動車大手クライスラーのロバート・ナーデリCEOは、今年の米自動車業界全体の販売ペースが同社予想より悪化していると述べた。

5.MFグローバル(MF)
先物・オプション取引大手のMFグローバルの株価が急落。同社が17日、2008年4−6月(第1四半期)利益は予想を下回るもようだと発表したことが背景。金利収入減とコスト上昇が背景。4−6月期の純利益は3億6000万−3億9000万ドルになると言う。予想は4億1500万ドルだった。

6.フェデックス(FDX)
米小荷物輸送大手のフェデックスが18日寄り前業績発表。2008年3月−5月(第4四半期)の売上高は前年同期比7.8%増加し98億7000万ドル、キンコーズ部門の特別支出を除くベースで、1株当たり1.45ドルの利益を計上した。予想は、売上高が97億1700万ドル、同ベースの1株当たり利益は1.47ドルだった。燃料コストの上昇に加え、文書作成サービス部門、キンコーズの営業権償却など特別支出が響いた。また、同社は6−8月(第1四半期)の1株当たり利益0.80−1ドルとの見通しを示した。予想は1.34ドルだった。燃料価格の変動と景気見通しの不透明感から、今後の利益予想は困難だと述べた。

7.フィフス・サード・バンコープ(FITB)
米銀フィフス・サード・バンコープは18日、転換優先株の発行と非中核事業の売却で20億ドルの増資を実施することを明らかにした。同社は9四半期連続で減益を計上。また、今年の貸倒引当率は想定されている1.6−1.65%を上回るもようだ。フィフスは引き続き貸倒引当金の積み増しを計画している。四半期配当は66%減配され1株当たり15セントまで引き下げられた。

8.UBS(UBS)
UBSに悪材料。同行がさらに50億スイス・フラン(約5200億円)の評価損を計上し、2008年通期が赤字となるとのJPモルガン・チェースの予想が背景。また、UBSの08年通期業績を1株当たり4.55スイス・フランの赤字と予想。株価予想も増資の影響で調整し、33スイス・フランと従来の43スイス・フランから引き下げた。

9.米住宅用不動産仲介大手リアロジーのヘンリー・シルバーマン会長は18日、米国の住宅価格はこの夏にさらに10%下がるとの見通しを示した。

10.ヘッジファンド、ポールソンの創業者、ジョン・ポールソン氏は18日、業界会議で語り、今回の信用危機による評価損や損失は総額で1兆3000億ドルに達する公算があるとの見方を示した。IMFは損失の総額を9450億ドルと見積もっているが、評価損はまだ3分の1ほどが出ただけで、まだ多くの問題があり、年末まで影響が続くだろう。安定化の兆しは見られないとしている。

11.ゼネラル・モーターズ(GM)等自動車株
シティグループとドイツ銀行は、6月の米自動車販売台数が15年ぶりの低水準に落ち込む可能性があると指摘。ガソリン高により、トラックの在庫が増え、燃費効率の良い小型車が不足するとの見方を示した。

12.サンディスク(SNDK)
アメリカン・テクノロジー・リサーチがフラッシュ・メモリー・カード大手の同社の利益予想を引き下げた。第2四半期のEPSを当初予想より29%下げて12セントとした。就業シーズンでの売上げが予想を下回る可能性があると言う。その他では、投資判断“買い”、目標価格も40ドルで据え置いた。


個別銘柄編
投資判断変更
1. インフォシス(INFY)
サスクエハンナ・ファイナンシャルが、同社の投資判断を“ポジティブ”から“中立”に引き下げた。


個別銘柄編 
価格目標変更
1.ファースト・ソーラー(FSLR)
スタンフォード・リサーチが、投資判断を“保有”に新規格付けした。

2.サンパワー (SPWR)
スタンフォード・リサーチが、投資判断を“保有”に新規格付けした。

3.ゴールドマン・ザックス(GS)
UBSが、同社の目標価格を185ドルから190ドルへ引き上げた。また、投資判断は“中立”とした。

4.サテイアム・コンピューター(SAY)
サスクエハンナ・ファイナンシャルが、同社の目標価格を29ドルから31ドルへ引き上げた。また、投資判断は“ポジティブ”とした。

5.ナスダック(NDAQ)
フリードマン・ビリングスが、同社の目標価格を44ドルから40ドルへ引き下げた。また、投資判断は“マーケットパフォーム”とした。

6.リサーチ・イン・モーション (RIMM)
リーマン・ブラザーズが、同社の目標価格を145ドルから165ドルへ引き上げた。また、投資判断は“オーバーウエイト”とした。

7.ベスト・バイ(BBY)
ドイチェ・セキュリティズが、同社の目標価格を49ドルから48ドルへ引き下げた。また、投資判断は“保有”とした。

8.ナスダック(NDAQ)
ドイチェ・セキュリティズが、同社の目標価格を45ドルから37ドルへ引き下げた。また、投資判断は“保有”とした。





=以上= 
posted by mori at 08:47 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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