2008年06月17日

ダウ指数は軟調。

米国株相場レポート

6月 16日

森  崇

ダウ指数は軟調。S&P500指数とナスダック指数はしっかり。金融関連が上昇した他、半導体中心にハイテク株がしっかり。一方、ディフェンシブ関連が軟調。


(金融株しっかりの背景)
1.証券大手リーマンが本日寄り前業績発表。9日に提示されものとほぼ同じ内容だった。ただし、保有資産を1470億ドル減らし、先週示した概算の1300億ドルよりも大幅に削減した。これが好感された。

(ナスダック指数しっかりの背景)
1.半導体関連に押し目買いが入った。

2.ニューヨーク原油先物相場が反落。
サウジアラビアは7月に日量970万バレルの原油を生産する予定であると言う。潘国連事務総長はサウジのヌアイミ石油鉱物資源相と会談後、同石油相から得た数値として明らかにした。20万バレル増産し、生産量は合計で970万バレルになると説明した。

ダウ指数は前日比38.27ドル安の12,269.08ドル、S&P500指数は同0.11ポイント高の1,36014、ナスダック指数は同20.28ポイント高の2,474.78で引けた。

引け後、アドビ・システムズ(ADBE)が決算発表。第2四半期は良好だったが、第3四半期のEPSが楽観的予想を下回ったことから、引け後のOTC取引で、本日引け値(42.85ドル)に対して、90セント程度下落した41.90ドル・レベルで取引されている。

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(米国株相場にとっての強材料)
1.4月の対米証券投資統計によると、外国の政府と投資家の中長期金融資産取引額は外国人からみて1151億ドルの買い越し(前月は同796億ドルの買い越し)と、予想(633億ドルの買い越し)を大幅に上回った。買い越し額は11カ月ぶりの高水準となった。金融資産の合計は606億ドルの買い越しと、前月の487億ドルの売り越しから買い越しに転じた。外国人投資家による米国株の売越額は159億ドルと、前月の108億ドルの買い越しからマイナスに転じた。

  (米国債保有動向)
★日本の投資家による米国債の保有額…85億ドル純減の5922億ドル。
★中国の投資家の保有額…114億ドル純増の5020億ドル。
★英国…同485億ドル純増の2514億ドル。

2.リーマン・ブラザーズ(LEH)
証券大手リーマンが本日寄り前業績発表。9日に提示されものとほぼ同じ内容だった。ただし、保有資産を1470億ドル減らし、先週示した概算の1300億ドルよりも大幅に削減した。これが好感された。

第2四半期(3−5月期)実績
 ○純利益…28億ドルの純損失
 ○1株当たり損失…5.14ドル(コンセンサス予想は0.32ドル)

  (その他)
 〇評価損…40億ドル(そのうち住宅ローン資産評価損は20億ドル)
 〇削減したレバレッジド融資債券保有額…180億ドル
 〇削減した純資産…700億ドル
 〇削減した住宅関連資産…647億ドル

3.アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)
15日、マーティン・サリバン氏がCEOを退任。ウィラムスタッド会長が後任としてCEOを兼任することになった。ウィラムスタッド新CEOは、全社的な事業見直しにおいて聖域は設けず、すべてが検討の対象になると述べた。

4.ヤフー(YHOO)
投資家カール・アイカーン氏は16日、ヤフーと同業グーグルが12日に合意を発表したオンライン広告での提携についてコメントした。グーグルとの提携はマイクロソフトによるヤフーの完全買収よりは劣るが、ヤフーの検索事業だけの買収を模索したマイクロソフトの直近の提案よりはましだと指摘。
  
5.サウジアラビアは7月に日量970万バレルの原油を生産する予定であると言う。潘国連事務総長はサウジのヌアイミ石油鉱物資源相と会談後、同石油相から得た数値として明らかにした。20万バレル増産し、生産量は合計で970万バレルになると説明した。

6.ブロードコム(BRCM)
衛星利用測位システム(GPS)チップの設計会社、サーフ・テクノロジー・ホールディングスが半導体メーカー大手ブロードコムを相手取り、2件の特許権侵害で訴えていた問題で、米国際貿易委員会(ITC)は訴えを退けた。

7.テバファーマスーティカル・インダストリーズ(TEVA)
世界最大の後発医薬品メーカー、イスラエルのテバファーマスーティカル・インダストリーズはパーキンソン病治療薬「アジレクト」が病状の進行を遅らせたとの試験結果を明らかにした。

8.シリウス・サテライト・ラジオ(SIRI)
連邦通信委員会(FCC)のマーティン委員長は、衛星ラジオ放送大手、シリウス・サテライト・ラジオによるXMサテライト・ラジオ・ホールディングスの買収承認への支持を表明した。

9.リッチモンド連銀のラッカー総裁は16日、以下の通り発言。

  (発言要旨)
★米経済成長の下振れリスクは縮小した。景気の回復に伴い、利下げの反転が極めて理にかなったものになる。
★経済成長のペースは全般に弱々しい。住宅市場の軟調に足を引っ張られている。景気が回復したとしても、ことのほか緩やかなペースにとどまる可能性が非常に高い。
★最近の経済統計はインフレが許容できないほどに高いことを確認する内容だった。景気減速を抜け出す際に、減速期に入るときよりも高いインフレを伴うリスクがあることに対応しなくてはならない。


(米国株相場にとっての弱材料)
1.6月のニューヨーク地区の製造業景況指数はマイナス8.7(前月はマイナス3.2)と、予想(マイナス2)を上回る落ち込みだった。

2.全米ホームビルダー協会(NAHB)とウェルズ・ファーゴが16日発表した6月の米住宅市場指数は18(前月は19)と、予想(19)を下回った。

3.シティグループのチーフ米国株ストラテジスト、トビアス・レブコビッチ氏が以下の通り指摘。

  (要旨)
★テクノロジー株を売ってヘルスケア株を買ったほうが良い。去1年にわたる信用市場のひっ迫が情報技術(IT)を含む設備投資に悪影響を与える可能性が高いからだ。
★テクノロジー株全般の投資判断を「マーケットウエート」から「アンダーウエート」に引き下げる一方、ヘルスケア株を「マーケットウエート」から「オーバーウエート」に引き上げた。
★IBMを「推奨リスト」から除外し、代わりに医療保険会社のエトナを加えた。

4.チキータ・ブランズ・インターナショナル(CQB)
食品大手のチキータ・ブランズ・インターナショナルは7―9月(第3四半期)の損益が「大幅な赤字」になるとの見通しを示した。中米とエクアドルでの悪天候と供給コストの上昇が背景。

5.オフィスマックス(OMX)
クレディ・スイスは、オフィス用品販売3位のオフィスマックスを競合するステープルズが買収する計画は棚上げされたとの見方を示した。


個別銘柄編
投資判断変更
1. イーベイ(EBAY)
スティフル・ニコラスが、同社の投資判断を“保有”から“買い”に引き上げた。また、同社の目標価格を35ドルとした。

2.サンディスク(SNDK)
JMPセキュリティズが、同社の投資判断を“マーケット・アンダーパフォーム”から“マーケットパフォーム”に引き上げた。

3.サンパワー(SPWR)
CSFBが、同社の投資判断を“中立”から“アウトパフォーム”に引き上げた。

4.モトローラ(MOT)
グローバル・クラウン・キャピタルが、同社の投資判断を“オーバーウエイト”から“中立”に引き下げた。

5.AT&T(T)
UBSが、同社の投資判断を“買い”から“中立”に引き下げた。

6.べライゾン (VZ)
UBSが、同社の投資判断を“買い”から“中立”に引き下げた。また、同社の目標価格を40ドルとした。

7.フリーポート・マックモラン(FCX)
デスジャーディンズ・セキュリティズが、同社の投資判断を“買い”から“保有”に引き下げた。また、同社の目標価格を129.60ドルとした。
  
8.ジェネラル・エレクトリック(GE)
JPモルガンが、同社の投資判断を“オーバーウエイト”から“中立”に引き下げた。


個別銘柄編 
価格目標変更
1.  AT&T(T)
RBCキャピタル・マーケットスが、同社の目標価格を47ドルから46ドルへ引き下げた。また、投資判断は“アウトパフォーム”とした。

2.リサーチ・イン・モーション(RIMM)
Am・テック・リサーチが、同社の目標価格を165ドルから205ドルへ引き上げた。また、投資判断は“買い”とした。

3.ポタッシュ(POT)
シティグループが、同社の目標価格を243ドルから284ドルへ引き上げた。また、投資判断は“買い”とした。




=以上= 

posted by mori at 10:35 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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