2008年06月13日

反発。ただし、ドルが上昇したことから、石油関連始め商品関連株は安かった。

米国株相場レポート

6月 12日

森  崇

反発。ただし、ドルが上昇したことから、石油関連始め商品関連株は安かった。
また、ヤフーがマイクロソフトとの交渉を打ち切ったと発表したことから、マイクロソフト株が上昇し、ヤフー株は下落。ただし、ヤフーが、グーグルと提携する発表したことから、グーグル株は急伸。

(反発の背景)
1.5月の小売売上高は前月比1%増(前月は0.4%増)と、予想(0.5%増)を大幅に上回った。これは、昨年11月以降で最大の伸びとなった。変動の大きい自動車を除いたベースでは前月比1.2%増加と、市場予想(0.7%増)を上回った。5月から始まった戻し減税が寄与した。これを受け、ウォルマート(WMT)を始めとする小売株が上昇した。

2.金融株に好材料が出た。
  @モルガン・スタンレーが、金融株の投資判断を“アンダー・ウェイト”から“中立”に引き上げた。JPモルガン・チェースと、AIGをモデル・ポートフォリオに加える反面、オキシデンタル・ペトロリアム(OXY)とエマーソン・エレクトリック(EMR)を除外した。

Aシティグループ(C)
シティグループは12日、傘下ヘッジファンドのオールド・レーンを再編すると発表。同行はオールド・レーンの資産を実質上すべて、適正価格で買い取る。シティは5月に、オールド・レーンのほぼ全投資家が資金を引き揚げる見込みであることを明らかにしていた。

BMBIA(MBI)
金融保証会社(モノライン)大手MBIAの株価が急伸。持ち株会社への資本移管を見送り、株主への還元方法を考慮する方針を明らかにしたことが好感された。

3.アンハイザー・ブッシュ(BUD)
  ベルギーのビール世界最大手インベブは11日引け後、世界3位で米最大手のアンハイザー・ブッシュに総額約460億ドルでの買収提案をしたと発表。アンハイザーの取締役会は、提案を精査し、株主利益を最大化する手段を取るとコメント。これを受け、業界再編期待から、飲料株が高かった。

ダウ指数は前日比57.81ドル高の12,141.58ドル、S&P500指数は同4.38ポイント高の1,339.87、ナスダック指数は同10.34ポイント高の2,404.35で引けた。


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(米国株相場にとっての強材料)

1.5月の小売売上高は前月比1%増(前月は0.4%増)と、予想(0.5%増)を大幅に上回った。これは、昨年11月以降で最大の伸びとなった。ガソリン価格上昇はガソリンスタンドの売上高を押し上げた。ガソリンスタンドを除く売上高は0.8%増加した。変動の大きい自動車を除いたベースでは前月比1.2%増加と、市場予想(0.7%増)を上回った。5月から始まった戻し減税が寄与した。

  (内訳)
  エレクトロニクスの売上高は0.7%増加。百貨店は1.2%増。建設資材は2.4%増。自動車および同部品の売上高は前月比0.3%増加。

2.シティグループ(C)
シティグループは12日、傘下ヘッジファンドのオールド・レーンを再編すると発表。同行はオールド・レーンの資産を実質上すべて、適正価格で買い取る。シティは5月に、オールド・レーンのほぼ全投資家が資金を引き揚げる見込みであることを明らかにしていた。

3.アンハイザー・ブッシュ(BUD)
  ベルギーのビール世界最大手インベブは11日引け後、世界3位で米最大手のアンハイザー・ブッシュに総額約460億ドルでの買収提案をしたと発表。新会社実現した場合、売上高364億ドル、世界シェア約30%となり、2位の英SABミラーを引き離す。 1株65ドルで取得すると提案。直近30日の平均株価に35%を上乗せした額に相当。アンハイザーの取締役会は、提案を精査し、株主利益を最大化する手段を取るとコメント。
 
4.スタンダード・アンド・プアーズは11日、原油高騰を背景に、湾岸協力会議(GCC)加盟国の2002年からの累積経常黒字は今年ほぼ1兆ドルに達しているとみられ、政府系ファンド(SWF)の規模拡大につながっていると指摘。現在の石油ブームと1970−80年代のブームとの顕著な違いは、現在の方が石油収入の管理が用心深く、経常黒字の大半が蓄えられている。これは、GCC諸国の信用格付けに寄与しているという。英金融業界団体のインターナショナル・フィナンシャル・サービシズ・ロンドン(IFSL)の3月の発表によると、SWFの運用資産は外貨準備や国際商品輸出の増加が寄与し、2015年までに10兆ドル超と現在の3倍以上になる見込み。

5.クアルコム(QCOM)
携帯電話向け半導体大手のクアルコムは12日、4−6月(第3四半期)の売上高と利益見通しを上方修正。4−6月期の1株当たり利益(一部経費除く)予想は最大で55セントと、従来目標だった同最大52セントから引き上げられた。売上高は従来予想の上限だった最大27億ドルをやや上回る見通しだ。メッセージ送受信や画像ダウンロード、高速ネットワーク接続機能などを備えた高機能携帯電話向けの受注が増加しており、売り上げ拡大につながったと言う。

6.5月の輸入物価指数は前月比2.3%上昇と、予想(2.5%上昇)を下回った。自動車ならびに他の消費財コストの上昇幅が比較的小幅だった。5月の石油を除く輸入物価指数は前月比0.5%の上昇と、年初来で最小の上昇率にとどまった。

7.金融株
  モルガン・スタンレーが、金融株の投資判断を“アンダー・ウェイト”から“中立”に引き上げた。JPモルガン・チェースと、AIGをモデル・ポートフォリオに加える反面、オキシデンタル・ペトロリアム(OXY)とエマーソン・エレクトリック(EMR)を除外した。

8.アリゾナ州立大学のエドワード・プレスコット教授は12日、米政府が貿易や生産性の伸び妨害あるいは増税を実施しない限り、米経済はリセッションを免れるとの見方を示した。同教授は2004年にノーベル経済学賞を受賞した

9.MBIA(MBI)
金融保証会社(モノライン)大手MBIAの株価が急伸。持ち株会社への資本移管を見送り、株主への還元方法を考慮する方針を明らかにしたことが好感された。


(米国株相場にとっての弱材料)

1.リーマン・ブラザーズ(LEH)
リーマン・ブラザーズは12日、エリン・カランCFOとジョセフ・グレゴリー社長の退任を発表、CFOと社長の後任にイアン・ロウィット氏とハーバート・マッケード氏をそれぞれ任命した。同社は9日、60億ドルを調達した。2008年3−5月(第2四半期)決算は四半期決算として1994年の株式公開以来初の赤字だった。

2.7日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は前週比2万5000件増の38
万4000件と、予想(37万件)を上回った。ただし、5月26日がメモリアルデーの祝日で行政機関が休業していたことから、祝日明けの2週間については週間申請件数の季節調整が難しくなる。

3.メリル・リンチ(MER)
メリルリンチのジョン・セインCEOは11日、資本増強に向けてブルームバーグの持ち株売却(ブルームバーグの持ち株比率が20%で、50億−60億ドル相当)や、新株発行の可能性をもはや否定できないと指摘。信用市場の状況がここ2カ月に悪化したためだという。セインCEOは、市場環境はわれわれが考えていたよりさらに困難な状況になってきていると発言した。

4.フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁が以下の通り発言。

  (発言要旨)
★米金融当局は国民のインフレ期待の急激な高まりを未然に防ぐため、先
制的な行動が必要である。
★利上げが必要であることは明白だ。問題は景気の現状と将来の展開、そして利上げがいつ必要になるかだ。
★金融市場については、困難を完全に脱してはいない。今後一段の波乱があるだろう。

5.SECは11日、格付け会社に対する新しい規制案を採択。新規制案の骨子は格付けに用いたデータや計算手法の開示、格付け業務の年次報告書の提出、格付け分析と営業部門の分離など利益相反行為の禁止、過去の格付け見直し過程と関連データの開示、証券化商品と他の金融商品への格付け表記の区別である。

6.インビトロジェン(IVGN)
ライフサイエンス研究用試薬・機器販売のインビトロジェンは、病原体を発見する早期警報システム開発のアプライド・バイオシステムズ・グループを67億ドルで買収することで合意した。買収提示額はアプライド株1株につき38ドルで、11日の株価終値を17%上回る水準。買収完了後の社名はアプライド・バイオシステムズとなる。

7.キーコープ(KEY)
米地銀大手キーコープは12日、15億ドルの増資計画を明らかにした。同行は税金をめぐる係争に絡み4−6月(第2四半期)に11億−12億ドルの特別費用を計上する計画。また、配当を50%引き下げる方針も明らかにした。
  リース事業をめぐる税負担増加は、米銀をさらに苦しい立場に追い込んでいる。キーコープは貸倒引当金も第2四半期に約6億ドル積み増す。通期の貸倒償却額は7億5000万−10億ドルを見込んでいる。増資では普通株と転換権付き優先株を発行するという。

8.ソーンバーグ・モーゲージ(TMA)
米住宅ローン会社ソーンバーグ・モーゲージが12日寄り前業績発表。2008年1−3月(第1四半期)決算では、不動産関連証券の評価損の影響で、純損益が33億1000万ドルの赤字となった。1株当たり損失は20.64ドル。


個別銘柄編

投資判断変更

1. アーチャード・ダニエルズ(ADM)
  BMOキャピタル・マーケットスが、同社の投資判断を“アウトパフォー
  ム”から“マーケットパフォーム”に引き下げた。

2.アーチャード・ダニエルズ(ADM)
  シティグループが、同社の投資判断を“買い”から“保有”に引き下げた。


個別銘柄編

価格目標変更

1.ノーブル・コープ(NE)
  ジェスアップ&ラモントが、投資判断は“買い”に新規格付けした。また、
  同社の目標価格を118.50ドルとした。

2.ボーイング(BA)
  リーマン・ブラザーズが、同社の目標価格を95ドルから92ドルへ引き下
  げた。また、投資判断は“オーバーウエイト”とした。

3.シマンテック(SYMC)
  RBCキャピタル・マーケットスが、同社の目標価格を19ドルから22
  ドルへ引き上げた。また、投資判断は“セクターパフォーム”とした。






           =以上= 
posted by mori at 10:01 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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