7月10日
森 崇
ダウ指数、S&P500指数は小幅安。ナスダック指数は小じっかり。
(ダウ指数、S&P500指数が小幅安だった背景)
1.7月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は64.6(前月70.8)と、予想(70.0)を下回った。失業率悪化と、ガソリン価格上昇を反映し、3月以来の低水準となった。
2.オバマ米大統領は10日、世界的な景気回復はまだ先との認識を示し、景気刺激策を巻き戻すのは時期尚早だと述べた。
3.シェブロン(CVX)はじめ石油関連が安い。
国際石油資本のシェブロン(CVX)は9日引け後、4-6月期の中間アップデートを発表し、石油・ガスの売り上げの伸びが非常に不利な為替相場の影響で大きく打ち消されたほか、精製部門の業績が1-3月期を大幅に下回ったとみられると発表。
(ナスダック指数は小じっかりだった背景)
1.ゴールドマン・サックスがハイテク株に強気見通しを発表した。
デル(DELL)株を“中立”から“コンビクション・バイ”に引き上げるとともに、株価目標を14ドルから17ドルに引き上げた。企業のアップグレード・サイクルに遭遇することや、同社の営業費用削減効果を背景にしている。株価が昨年以来48%も下落して値ごろ感も出ていると言う。
また、シーゲート・テクノロジー(STX)株の投資判断を“中立”から“買い”に引き上げた。ハードディスク・ドライブ市場では、同社の強さが生きてくると言う。
2.ヤフー(YHOO)
トーマス・ワイゼルが、ヤフー株の投資判断を“アンダー・ウェイト”から“マーケット・ウェイト”に引き上げた。
ダウ指数は前日比36.65ドル安の8,146.52ドル、S&P500指数は同3.55ポイント安の879.13、ナスダック指数は同3.48ポイント高の1756.03で引けた。
(米国株相場にとっての強材料)
1.ゼネラル・モーターズ(GM)
米政府が過半数株式を保有する新生ゼネラル・モーターズは10日、破たんした旧GMから優良資産を受け継ぎ、操業を開始した。連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用申請後から39日間の更正期間はクライスラー・グループよりも3日短かった。米政府のほか、労組年金基金やカナダ連邦政府、同国オンタリオ州政府、旧GMが株主となっている。ホワイトカラー従業員は20%、経営陣は35%削減されると言う。新生GMは「シボレー」と「キャデラック」、「ビュイック」、「GMC」のブランドのみで操業。自動車販売ディーラー数を3600に縮小する。「ポンティアック」ブランドは廃止し、「ハマー」と「サターン」は売却。スウェーデンの「サーブ」も売却を進めている。
2.グーグル(GOOG)
グーグルのエリック・シュミットCEOは、同社が開発中のパソコン(PC)用の基本ソフト(OS)「クローム」が数百万台のPCに搭載されるとの見通しを示した。マイクロソフトのOS「ウィンドウズ」からの乗り換えが予想されるという。ただし、OS市場に参入しユーザーを獲得するのは容易ではないとするアナリストの指摘もあった。
3.ヤフー(YHOO)
トーマス・ワイゼルが、ヤフー株の投資判断を“アンダー・ウェイト”から“マーケット・ウェイト”に引き上げた。
4.5月の貿易収支統計によると、財とサービスを合わせた貿易収支は前月比9.8%減の260億ドルの赤字と、1999年11月以来の低水準にとどまった。原油や自動車部品の輸入が減少する一方で、輸出が拡大したのが寄与した。予想は300億ドルの赤字だった。前月は288億ドルの赤字(速報値は292億ドルの赤字)に修正された。
5.債券ファンド大手のパシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のモハメド・エルエリアンCEOは、信用市場の復活を目指すガイトナー米財務長官とバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の努力に「A」の判定を与えた。成果についての成績は「B」。現在については、金融システムはあるべき姿に戻ってはいないものの、正常化したとした上で、経済危機はまだしばらく続くだろうとの見解を示した。
6.デル(DELL)
ゴールドマン・サックスのアナリスト、デービッド・ベイリー氏が、ハイテク株に強気コメント。景気悪化、企業によるIT投資抑制等の悪材料が蔓延しているが、最悪期は脱した。季節的に強い下半期に入っており、このトレンドは来年初めまで継続しよう。更に需要増加が、過去12ヶ月間のコスト削減により好業績につながろう。2010年から企業によるPCアップグレード・サイクルが始まるだろう。そのきっかけは、刷新投資とウィンドウズ7の市場導入であるとしている。
この中でも、デル(DELL)株を“中立”から“コンビクション・バイ”に引き上げるとともに、株価目標を14ドルから17ドルに引き上げた。企業のアップグレード・サイクルに遭遇することや、同社の営業費用削減効果を背景にしている。株価が昨年以来48%も下落して値ごろ感も出ていると言う。
7.シーゲート・テクノロジー(STX)
ゴールドマン・サックスが、シーゲート・テクノロジー株の投資判断を“中立”から“買い”に引き上げた。ハードディスク・ドライブ市場では、同社の強さが生きてくると言う。一方、ライバル、ウェスタン・デジタル(WDC)社の投資判断を“買い”から“中立”に引き下げた。
(米国株相場にとっての弱材料)
1.7月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は64.6(前月70.8)と、予想(70.0)を下回った。失業率悪化と、ガソリン価格上昇を反映し、3月以来の低水準となった。今後6カ月間の先行き景況感を示す指数は60.9と、前月の69.2から低下した。低下幅は昨年10月以降で最大。現在の景況感を示す指数は70.4と、前月の73.2を下回った。この先1年間のインフレ期待値は3.0%と前月の3.1%から低下した。一方、5年先の同数値は3.1%と、前月(3.0%)から上昇した。
2.オバマ米大統領は10日、世界的な景気回復はまだ先との認識を示し、景気刺激策を巻き戻すのは時期尚早だと述べた。オバマ大統領はサミットで各国首脳に対し、さらなる景気対策の導入に柔軟な体制で臨むよう求めた。
3.ガイトナー米財務長官は10日、想定元本ベースで592兆ドル規模のデリバティブ(金融派生商品)市場を回避困難な新たな法律で規制するよう議会に求めた。長官は、各取引所や規制された取引機関に標準化された取引を強いるほか、すべてのディーラーへの規制を求めるオバマ米大統領の訴えを再度強調した。その上で、取引は新たな開示規則の対象となるとし、すべての市場参加者は比較的多めの資本準備や証拠金率の確保を求められるほか、取引の標準化も要求されると述べた。
4.シェブロン(CVX)
国際石油資本のシェブロン(CVX)は9日引け後、4-6月期の中間アップデートを発表し、石油・ガスの売り上げの伸びが非常に不利な為替相場の影響で大きく打ち消されたほか、精製部門の業績が1-3月期を大幅に下回ったとみられると発表。
5.6月の輸入物価指数は前月比で3.2%上昇。4カ月連続で上昇し、ペースも加速した。予想は2.0%の上昇だった。5月は1.4%の上昇(速報値1.3%上昇)に上方修正された。6月の石油を除く輸入物価指数は前月比0.2%上昇。一方、前年同月比では6.5%低下と記録的なマイナスとなった。
6.CITグループ(CIT)
10日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、米商業金融のCITグループの社債保証コストが昨年10月以来の高水準となった。同行の顧客は95万社。FDICが、同社の債券保証に消極的とのニュースが流れたため。
7.AIG(AIG)
AIGが、数十人の幹部に対し総額数百万ドルに上る賞与の追加支給を計画しているとワシントン・ポスト紙(電子版)が報じた。
8.IBM(IBM)
ゴールドマン・サックスがIBM株を“買い”から“中立”に引き下げた。今後はハイテクセクター内では、業界並みのパフォーマンスが予想されると言う。同社は市場全体が調整期にある時に業績の安定性が評価されるが、反発期には、むしろ高成長性にアナリストの焦点が移るため不利になるとしている。
個別銘柄投資判断、目標価格変更
投資判断変更
ヤフー(YHOO)
トーマスワイゼルが、ヤフーの投資判断を、“アンダーウェイト”から“マーケットウェイト”に引き上げた。
ペトロブラス(PBR)
UBSが、ペトロブラスの投資判断を、“中立”から“買い”に引き上げた。また、株価の目標価格を、これまでの32.75ドルから45ドルへ上方修正した。
目標価格変更
EMC (EMC)
クレディスイスが、EMCの投資判断を、“アウトパフォーム”で据え置いた。また、株価の目標価格を、これまでの14ドルから16ドルへ上方修正した。
インテル(INTC)
アルリガが、インテルの投資判断を、“売り”で据え置いた。また、株価の目標価格を、これまでの10ドルから12ドルへ上方修正した。
ベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY)
FBRキャピタルが、ベッド・バス・アンド・ビヨンドの投資判断を、“マーケットパフォーム”で据え置いた。また、株価の目標価格を、これまでの32ドルから31ドルへ下方修正した。
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